新刊紹介=『フクシマ後の日本 - システムの危機』(原題:Japan nach Fukushima: Ein System in der Krise)シュテフィ・リヒター/リゼッテ・ゲープハルト編著


 現在の核危機は「日本」というシステムの一部であり、同時にまたその触媒でもある - これがこの新刊書の諸論 文を貫く中心テーゼである。本書は3・11という三重破局とその結果に対して学際的、分析的にアプローチを試みたドイツ語圏で最初の著作であり、また日本 におけるポスト・フクシマ・ディスコースへの最初の入門書でもある。

 筆者のエンノ・ベルント、シュテフィ・リヒター、ニコラ・リスクーティン、リゼッテ・ゲープハルトが扱っているテーマは以下のとおり。

  • なぜ日本において原子力による電力生産への関心が生まれ、あのように強大なものになってしまったのか。
  • 「ポスト・フクシマ・ディスコース」とはどういうことを意味しうるのか、また意味すべきなのか、についての議論
  • 反原発運動のコンテクストにおける新メディアの役割と日本における批判的世論を強化するためのそれらの意義
  • 破局を文学的芸術的に表現する可能性の模索


出版社へのリンクは: http://www.univerlag-leipzig.de/article.html;article_id,1311